FinTech(フィンテック)による破壊的イノベーション
最近よくニュースなどで耳にする「FinTech(フィンテック)」について、よく分からなかったので読んでみました。
途中難しくて理解できない箇所もあったのですが、これからの社会には不可欠なものということが分かりました。
Fintech(フィンテック)とは
FinTechとは「Financial Technology」の略で、金融技術を指します。
この本においては「ベンチャーなどのスタートアップ企業によって展開されている、新しい金融サービス」と定義づけています。
FinTechは、既存のビジネスを変革する破壊的イノベーションをもたらしています。
破壊的イノベーションの例としては、「Uber(ウーバー)」が挙げられます。
ユーザがスマホアプリをダウンロードして使う配車システムで、目的地を設定するだけで自動的にタクシーを呼び出すことができます。
既存のタクシー会社との違いは、ドライバーが一般人ということです。
自家用車があれば、誰でもウーバーに登録してドライバーになることができます。
しかも事前登録してあるクレジットカードで決済が済むので、乗客との金銭のやり取りもありません。
一般的なタクシーよりも安価なので多くのユーザーが利用しており、タクシー業界に破壊的イノベーションを起こしました。
このような新しい動きが広がっており、既存の銀行・証券・保険・決済などの金融分野を侵食しています。
FinTechの活用例
決済
現金を使わないキャッシュレス決済が広がっており、決済インフラとして浸透している国も少なくありません。
ケニアでは出稼ぎ労働者が故郷に送金するために、スマホを使った「M-PESA」という決済システムがインフラとして機能しています。
日本ではすでに決済インフラが整っており、銀行口座やクレジットカードを持っている人が多いです。
そのためケニアのように急激にスマホ決済に移行することは考えにくいのですが、これからその比率が大きくなることは間違いありません。
保険
以前のように生保レディが営業することは少なくなり、安くて手軽なネット保険が広がりを見せています。
その中でも、南アフリカのディスカバリー社が展開する「バイタリティ」という商品は、FinTechを用いた画期的な保険として注目されています。
保険の加入者が生活習慣を改善する運動を行えば、報酬が受け取れるという仕組みです。
それにより加入者が病気になるリスクが減り、保険会社の負担が軽くなります。
さらに社会全体にも医療費の削減、生産性の向上といった効果があります。
加入者・保険会社・社会の3者すべてにメリットがある仕組みなので、今後も長期的に成長していくでしょう。
資産運用
これまでの資産運用は経験を積んだファンドマネージャーが担当していましたが、FinTechの活用でロボアドバイザーを用いることが増えています。
ロボアドバイザーは人件費がかからず、膨大な量の情報を処理することができるので、資産運用に最適です。
日本のロボアドバイザーとしては、「THEO(テオ)」が有名です。
自分の希望に応じた取引を自動的に行ってくれるので、資産運用の初心者にも気軽に始めやすいというメリットがあります。
日本のFinTech
ビットコイン
円やドルなどは、国家が価値を保証している「法的硬貨」です。
しかしビットコインは国家による保証なしで電子的に通貨を発行しています。
メリットは、国の違いを問わず低コストで個人間の送金ができることです。
ビットコイン暴落のニュースなどであまりいいイメージを持っていない人も多いですが、これから利用が広まれば従来の金融機関を変革する可能性があります。
活用例
日本でも、身近なスマホアプリでFinTechを活用している例はたくさんあります。
スマホ決済のApplePay、AndroidPayはスマホだけで決済が可能なため、お財布を持ち歩かなくても買い物ができるようになりました。
また先ほど紹介した保険のバイタリティは、住友生命とソフトバンクグループで「Japan Vitality Project」として展開されています。
さらにロボアドバイザーは楽天証券の「楽ラップ」などで活用されており、個人の資産運用はスマホの家計簿アプリとして人気の「マネーフォワード」が先駆けてサービスを開始しています。
まとめ
FinTechはなんとなく難しそうとしかイメージがなかったのですが、身近に利用しているアプリにも使われていることを知って親近感が湧きました。
これからますます活用が進んでいくのでしょうが、正しく理解して上手に使っていきたいです。
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